初めてのキャンプ

2003年06月16日


私が初めてキャンプを体験したのは、今から32年前の10歳の時だった。当時、キャンプは、テレビ番組のボーイスカウトや林間学校で、盛んに行われていた。そんなある日、町のスポーツ振興会よりキャンプ参加の募集があった。キャンプは、筑波山の中腹にある白滝の森キャンプ場で行なわれた。その頃のキャンプといえば、黄のコットンの三角テントで、設営するのが初めてだった私は、ひたすらテントのポールを押さえていたような気がする。今、一番印象に残っているのは、石を並べてカマドを作り、飯盒でご飯を炊いたて食べたことである。少しお焦げのご飯に、醤油をかけ、おにぎりにして食べたときの美味さは、今でも口の中に残っている。時間はあっという間に過ぎ、これから、キャンプファイヤーで火の神を迎える儀式だ。初めて見る光景に心も踊った。火の神が登場し、キャンプファイヤーに点火した。そして、誰からともなく『燃えろ、燃えろよ、炎よ、燃えろ』と歌が始まった。歌やゲームが続き、私たちは、昼間、練習をした『てのひらを太陽に』を歌った。そして、一日目最後の行事の、『度胸ためし』が始まった。そういえば、昼間、スタッフの人たちが、ひそひそと内緒で準備をしていたことを思い出した。キャンプ場奥の木々に覆われた坂道を下りて、お札を取って帰ってくる。その途中では、スタッフの人たちが、お化けに化けて待ち構えている。自然の中のお化け屋敷である。『泣き声やキャーキャー声』と、大変な盛り上がりだった。その後、就寝時間となり、テントの中に潜り込んだ。懐中電灯で照らしながら、怪奇話しが始まった。私は、恐怖で、耳をふさいで目を閉じていた。いつの間にか寝てしまった。8月初旬だったが、山の朝は、とても寒かったことを思い出す。今となっては、古き良き思い出である。私は、子供たちにも、こんな体験をさせてやりたいと、2001年からコールマンサマーキャンプに参加した。

【写真】
Coleman PEAK1 tent
1975年代



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